新米杜氏「 山廃仕込 」に挑戦!
2005/03/24

ご無沙汰しておりました
12月から3月中ごろまで蔵に監禁状態(去年は軟禁、グレードアップ!)されておりました
現在、浦島太郎状態です
佐藤杜氏がいない蔵での酒造り、本当にすごかったです
何がすごかったって涙なしでは語れませんわ、うっうっうっ
あれやこれやの失敗の数々・・・あんまり書くとイメージダウンになるかしら?
でもあまりに必死だったので、それすらも忘れかけている春ボケの今
いえいえボケてる場合ではいけないのです
まだ私がお世話しているモロミちゃんが蔵に1本残っているのです
清酒はタンクで8本仕込んだのですが最後のモロミ1本が4月初旬に搾られて
今年の造りはラストを迎えます
そのラストの1本こそ私がゴリ押しで挑戦した(周りは大迷惑か?)「 山廃仕込純米大吟醸 」です

新米杜氏のくせに「 山廃仕込 」なんかに挑戦してしまったばかりに顔色の悪い日が続きました
とにかく気温との戦い、さらに日数が長くかかります
普通の吟醸なら全工程(酒母から搾りまで)45日ぐらいでできあがるのに
山廃仕込みの吟醸は60日ぐらいかかるのです
先ほど書いた4月初旬に搾り予定の分は1月28日に酒母を仕込んでいます
そんなに長い間、毎日毎日頭の中は山廃仕込みのことでいっぱいだなんて!
いつのまにこんなに酒バカになってしまったのか・・・人生をふりかえってみたりして

愚痴はさておき(あぁ〜すっきりした)現在主流の速醸酒母造りとの違いを簡単に書きます

「 速醸酒母 」
蒸米+水+麹+乳酸+清酒酵母 で、約12日間で完成、モロミへ(モロミは約30日)
乳酸をあらかじめ入れていることによって野生酵母などの汚染から守られていて
比較的簡単に清酒酵母を育成できる

「 山廃酒母 」
蒸米+水+麹 で、約13日ぐらい空気中の硝酸還元菌と乳酸菌を取り込んで育成
淘汰の過程を経て清酒酵母を添加
それからさらに約15日ぐらいかけて完成、モロミへ(モロミは約30日)
この前半の13日間がクセモノ!低温を保ちつつ目的とする成分に促すために
香りの変化など五感が大きな判断基準となります
失敗すると恐怖っ!野生酵母の巣に!!

「 山廃酒母 」で仕込んだ酒は「 速醸 」よりも、どっしりした旨味の強い酒になります

私は佐藤杜氏が造った「 山廃仕込 」の酒のおいしさに感動してこの蔵に入ったので
何が何でも造りたっかたのです
今年仕込んだ8本のうち3本が「 山廃仕込 」でやりました
あと1本残ってますが先の2本はバランスのいい味のある酒に仕上がったと思います
実はかなりウレシイ!「やったー!」と飛び跳ねて踊りたいぐらいです
30歳を越えたのでしませんけど・・・

孤軍奮闘したラスト1本「 山廃仕込純米大吟醸 」の記録をまた報告しますね
(いっぱいネタをデジカメで撮ってるので、きちんと整理して振り返りつつ)