「 ぶらりIKUKOの途中下車の旅 」
2006/09/10

NHKの「純情きらり」にはまってる今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか?

去年から出席している南部杜氏夏季講習へ今年も行ってきました。
7月21日に出発して8月2日までの間、愛媛から離れていました。
家を長期に開ける私、家庭は大丈夫なんでしょうか? 耐える人一名 ・・・・・それはさておき
その新幹線での行き帰り、二つの酒蔵と三軒の料飲店(森の翠のお得意さん)へお邪魔してきました。

題して「ぶらりIKUKOの途中下車の旅〜」 (どこかできいたようなネーミング)


<酒蔵編>

灘菊酒造 兵庫県姫路市の「灘菊酒造」さんへ行ってきました。
お酒の銘柄は「灘菊」です。

この蔵便りにも度々出演していただいてます
川石光佐さんのお蔵です。(オーナー& 杜氏)
姫路駅から車で5分
手柄駅からは歩いてすぐの姫路城の近くにある酒蔵です。
観光客が楽しめる見学コースとレストランもありました。

詳しくはこちらhttp://www.nadagiku.co.jp/
私は川石さんの案内で蔵をじっくり見させていただきました。
麹の作り方がまったくうちと違うのでおもしろかったです。
丸いタライでつくる麹、お米の水分調節が思い通りにできて
とてもよい麹ができま す。
よその蔵を見せてもらうと、違う角度で自分の酒造りを見れるので
いい刺激になりま すね。

川石さんは20代の若き杜氏さんです。
今風のかわいい女性なのですがとても繊細で向上心がすばらしい!
私と同じく2年前、前任の南部杜氏さんから引き継いで杜氏になられました。
篠永酒造より石数も多くオーナー杜氏である彼女のプレッシャーは
私の比ではないで すよー。
川石さん
「灘菊」の酒も彼女のようにシャッキと筋のとおったさわやかな味わいでした。
今シーズンももうすぐ始まります、うま〜くなんとか乗り切ってお互い頑張りましょうねー川石さん。
(彼女とは南部杜氏夏季講習に一緒に行ったので次回でもでてきます)

川村酒造店 もう一蔵は岩手県稗貫郡石鳥谷町の
「川村酒造店」さんへお邪魔してきました。
(岡山県の落酒造の紹介で。ありがとー)

お酒の銘柄は「酔右衛門・南部関」です。
鑑評会で金賞をとるような華やかで酸の少ない酒造りが
よいとされているこの業界に疑問を抱いていた川村さんは
南部杜氏の高橋勝男杜氏を説得し何年も前から
”きょうかい7号 ” 酵母でつくるおだやかな香りで酸があり
飲みごたえのある酒造りをはじめました。
何本かきき酒させていただいたのですが
川村さんの”きょうかい7号 ” 酵母の酒は
力強い味でありながらきれいな酒でした。
川村さんは「関西でつくると同じ酵母でも全然ちがう酒になるんだよね」と言っていました。
そうです、私も7号酵母を使ってみたことありますが全然違うかも。
酸のある力強い味になるかもしれませんがきれいに造るのはちょっとむずかしい?(まだまだ腕の問題も・・・)
やっぱり岩手の寒冷な気候での酒造りとの違いもあるんでしょうね。寒いときれいなお酒になりやすいんです。

川村さんは酒を搾った後の管理へのこだわりやそれぞれの酒に対する温度、料理の相性にもこだわりをもっていて
その基本が ”飲み手”を一番に考えているのがひしひしと伝わってきました。
私が蔵に入ったばかりのころ師匠の佐藤杜氏が、飲んでおいいしいのは酸があってバランスのいい酒だと教えて
もらってたのを思い出しました。山廃を教えてもらったのもそのためだったし ・・・
初心わすれちゃダメですね。私なんてまだまだ甘いわー。 目からウロコが何枚もとれたカンジです。
蔵元さんでこんなに初めから本音トークしてもらえたのも感動なんですが
信念を持ってそれを実行する姿勢は是非見習いたいです!


<料飲店編>

店名と住所、電話番号を載せさせていただきます。近くの方は是非お立ち寄りくださいね。

「酒蔵 河津」
大阪府大阪市北区芝田1丁目阪急三番街北館1Fフェスティーブコート
п@06-6372-1699

河津さんは私が篠永酒造に入社するよりもっと前からおつきあいのある居酒屋さんです。
大阪方面の方で ”森の翠 ” を知ってる人はだいたいが「河津」さんで飲んだといっても過言ではないくらいです!
うんちくで語るのではなく日本酒を本当に愛しているお店で、どうすればさらにおいしくなるのか?を真剣に
アドバイスしてくれて私自身も育てていただいたと思ってま す。感謝です。
二代目ご主人は2002年3月に篠永酒造に蔵体験ツアーで来られたこともあります。
(「蔵便り 02年蔵体験ツアー御一同様」に掲載、一生懸命蔵のモップがけをしてくれてる写真の人です、その節はスミマセン)
短い時間しかお話できなかったんですが久しぶりにお会いできてうれしかったです。

「加納亭」
兵庫県神戸市中央区加納町3-2-8加納ビル4F
п@278-391-3939

電話でしかお話したことなかったのですが今回初めてお邪魔してきました。ドキドキです。
実はここのご主人佐々木さんも何年前に「河津」さんで”森の翠”を知ったそうです。
小さくても頑張ってる酒蔵を応援してくれてます。ホントうれしい。
とてもお洒落な(ああ神戸だ〜)木のぬくもりのあるお店です。
加納亭 日本酒好きのお客さんも何人か集まっていただいて
「 森の翠を飲む会 」 をしていただ きました。
山廃仕込で造ったお酒を中心に5種類のお酒を飲んでいただきました。
”山廃仕込純米酒・無濾過生原酒 ”は時間がたつにつれ、味が変化
するのを楽しんでいただけたようです。

とにかく皆さん語る語る!飲む飲む!
(特に)男性陣と女性陣の意見が真っ二つにわかれて
ケンケンゴウゴウ、意見は最後 まで平行線(お互い譲らず…?)
かなり面白かったです。
お酒を明るくおいしく飲んでくださる方たちばかりでした。
楽しい時間をありがとう ございました。
(後列右端が店主の佐々木さん、前列左端写真提供の岩根さん、ありがと うございました)

「おでんや 植田」
静岡県静岡市池田528-2
054-261-9043

なぜ静岡県と ”森の翠 ”が?と思われるかもしれませんが、植田さんとの出会いは語ると長いかも〜
去年の夏に静岡から水野さんという若い男性から一本の電話が ・・・
彼はキャンプ場の管理などをしながら山羊のチーズを作っているとのこと。
(現在、 お米や静岡茶も作ってるそうです、カッコイイ!)

「おでんや植田」でそのチーズをお客さんたちで試食をしている時、何種類かの日本酒と相性を試してみたそうです。
偶然、愛媛県のお土産で”森の翠 山廃仕込純米酒 無濾過生原酒”を買ってきた方がいらしてその試食会に参入。
どの日本酒よりもダントツで”森の翠”が合ったそうです。
そのまま盛り上がった勢いで次の週、静岡県から植田さんたちは(お店を休んで!)篠永酒造まで来てくれました。
素晴らしいフットワーク!パチパチー(拍手)
その時私も山羊のチーズを食べさせてもらいましたが本当びっくりしました。
”森の翠・山廃仕込純米酒 ” とチーズが口の中で溶けるようなカンジです。
他の ”森の翠 ” の酒ではいまいちなんです、山廃でないと・・・不思議ー
やっぱり山廃仕込もチーズも乳酸菌の力を借りてできる同類だからでしょうか?
ちなみに水野さんの山羊チーズ、かなり美味でした。くどくないけどコクがあり・・・(よだれ)
植田さんたちとはそれからのおつきあいです。

静岡へ今回初めてお伺いしました。水野さんたちとも久しぶりの再会です。
「おでんや 植田」さんは関東風おでんです。お店はこれまたお洒落な落ち着いた雰 囲気
おでんと植田さんがセレクトしたお酒をじっくり楽しめるカウンターがメイ ン。
おでんや 植田
(後列左端が店主の植田さん、右端が水野さん)
植田さんこだわりの基本は
まず日本酒はお燗しても耐えれるのが条件だそうです。
特に純米酒の生酒、古酒などなどいろんな銘柄の日本酒を
燗と冷やで比べて飲まさせていただきました。
生酒はお燗にすると独特の蒸したお米のような香りがでるのですが
それについてこられるしっかりしたコクのある味の酒だと
口に含んだときに、冷やにはない豊かなおいしさを醸しだします。

これが味のない生酒だとまったく逆効果で
お燗では飲めたものではありません。
そういう風味豊かな生酒のお燗と旨みたっぷりのおでんと・・・
たまりませんっ! 至福の ひとときでした。


「ぶらりIKUKOの途中下車の旅〜」いかがでしたでしょうか?
酒造りから離れてる夏の間っていろんな人と話すことで脳細胞にびしびし刺激をうけて
「ああ、次の酒造りはもっとこうしようああしよう」と空想が広がる時期なんです。
”森の翠”を通して人と出会えるのも幸せですよね〜 酒造りしていてよかったなぁとつくづく思いました。

おっと肝心の南部杜氏夏季酒造講習を書き忘れているわけではありません。
ちゃんと勉強してきました。そして食べてきました。ああ魅惑の岩手県。
やっぱり食い気・・・・ 次回に紹介しますね。

おまけ→はばタン 神戸駅のゆるキャラ発見!「はばタン」?らぶりー。