05/ 03.21
「 35年後の課外授業 」

「日本学士院は14日、優れた研究業績を表彰する
05年度日本学士院賞を9件、10人に贈ることを決めた
加藤和也・京都大教授には恩賜賞もあわせて贈る
受賞者と専門、受賞対象の研究、著作は次の通り
【日本学士院賞】
加藤和也(かとう・かずや)京都大教授(53)
=整数論=数論幾何学の研究・・・・」

こんな新聞記事が目に飛び込んできました
実は中学・高校の同級生なんですよ、これが!
昨年12月、彼が母校で講演(授業)をしましたが、その時の様子を
同期の幹事K君が知らせてくれました(以下・一部省略)

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加藤君はA学園に居た頃のままの幾分つっかえながら、自信のなさそうな、頼り
なさそうな様子で、もともと彼はそこに居るだけで笑いを誘うような所があった
時間が気にならない紙腕時計の披露(紙に腕時計の絵を描いて、それを切り抜き
実際に腕にセロテープでつける)もっとも彼は、これを実際にしていて某ホテルで
宿泊をことわられた話や、素数踊りを踊って見せるなど会場は爆笑もまじえた雰囲気
で進み、次第にオイラーの法則や類体論のさわりに話がいくと彼自身の思いが
場内を伝わって熱気あふれるドミニカンセンターになった

”素数は割れないけど不思 議の数「i」を使えば分解できる。これを将来、核分裂より
安全なエネルギーとして使え ないか・・・ ” このへんから加藤説が始まりだし
”素数はこの宇宙の成り立ちから存在し、これからも存在し続け今大変な危機にある
この地球を救うのは素数ではないかと思う ”と笑いながら、しかし冗談とも思えない
様子で説いていた

”研究に熱中するあまり駅の公衆トイレで戸を閉め忘れて用を足していたことも
ありました ” という様な、何かに没頭することが私にあったかどうか
彼のようにA学園時代への思いや、恩師の薫陶をそのまま持ち続け50歳すぎまで
やってきたこと、また、それを仕事にすることが出来たことは驚きであり、また
うらやましくもあり、改めて母校の存在が心の中でクローズアップされてきた
自分にとって母校はどんな影響を与えたのか、我人生でどんな位置をしめているの
だろうか等々、何かを色んなところで置き忘れて今に至っているような気持になった

翌日、帰りの車のなかで彼に「素数を神様に置きかえれば信仰になるよな」とふると
” いやいやとんでもない ” と、あくまで謙遜の姿勢
使い古したナップサックを手に、チョークで所々白くなった背広の加藤君は
必要以上に何回も何回もお辞儀をしJR松山駅内に消えた

みんなへのメッセージは ”素数のように独自性をもって皆生まれてきているので
それを大切にして、その独自性を発揮し、またそれに励まされて頑張って下さい ”
ということだった(K)

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大学入学後、麻雀に没頭し、訪ねてきた父親が彼をホームレスと見間違えた話
道路の真ん中に突然しゃがみこんで数式を書き始め一緒にいた友人が交通整理を
する羽目になった話等々、彼に関する逸話は枚挙にいとまがないけれど、とにかく
おめでとう! 課外授業後の歓迎会で一緒にピースサインをしている写真の中には
35年前にタイムスリップした同級生の仲間と昔のままの彼がいました(H)